ツボ押しから食事まで!プロが教える「耳鳴り」対策 | NAKED.(ネイキッド)

ツボ押しから食事まで!プロが教える「耳鳴り」対策

近年増え続けている「耳鳴り」の患者数。30歳代の若い世代から更年期の女性、高齢者では加齢により耳鳴りが徐々に起こるなど、世代に限らず悩む方が増えてきています。
今回は、こうした「耳鳴り」について、その種類や疑われる病気など詳しく見ていきましょう。

INDEX

耳鳴りとその原因とは?

そもそも、耳鳴りが症状として現れるハッキリとした原因は、現在のところ分かっていません。
私のところを訪ねてくる方の中には、長時間のパソコン作業による猫背などで首や肩に負担がかかったり、筋肉の緊張やコリ、噛みしめにより顎周りが固くなって額関節炎を起こしていたり、または巻き肩や、二の腕から指先にかけて手のコリも強い方に「耳鳴り」が起こっていることが多いように感じています。
他にも自律神経のバランスが崩れると、耳鳴りに伴って胃腸にも不快な症状が出ることも。身体の緊張やコリと自律神経で起こる症状を併せ持つ方も多く見られます。

  

● 耳鳴りの種類

耳鳴りは、耳の中でその人だけにしか聞こえない音が鳴り響く状態を言いますが、音の種類も様々。
「キーン」や「ピー」という高音のタイプのものもあれば、「ジージー」「ボーン」と低音や雑音のタイプもあります。これらは、音が伝わるルートのどこかで問題が起こることで耳鳴りが発生するのではないかと言われていますが、やはり原因がはっきりしないことが多いようです。

耳鳴りには、聴診器を当てて聞くと血液のドクドクと脈を打つ音やガサガサと中で耳石が当たって動く音などが原因になる「外部から聞くことができる耳鳴り」と、「本人にしか聞こえない耳鳴り」の2つのタイプに分けることができます。しかし後者であることがほとんど。こちらは、生活習慣やストレス、気圧の変化、肩や首、腕の筋肉の緊張など、耳以外の体の不調なども複雑に関係して発症するケースが多く見られます。

耳鳴りを引き起こす病気

悩む女性

耳には、内耳というバランスと聴覚をつかさどる器官が同居しているため、ここで何らかの異常が起こるとめまいと耳鳴り、難聴なども一緒に起こりやすくなります。めまいが強い場合は、吐き気やおう吐を伴うこともあります。耳鳴りとめまいを併せ持つ場合、中には病気が隠れていることもありますので注意が必要です。

  

● 耳鳴りの症状を引き起こす代表的な病気

この代表的なものでは、「メニエール病(遅発性内リンパ水腫)」があります。内耳にリンパ液が溜まることで内耳に影響を受け、めまい、耳鳴りを発症します。放っておくと悪化し、難聴を引き起こすことも。完治が難しくなることもあるので、早めの対策が必要です。

他にも中耳炎の悪化、水疱瘡や風疹、はしか、おたふくかぜなどのウィルスが関係して耳鳴りや難聴を引き起こすこともあります。

また、突然聞こえなくなる「突発性難聴」もめまいを併せ持ち、突発性難聴を引き起こす前に耳鳴りを感じた、という例も多数報告されているようです。上記に挙げたような疾患に当てはまる場合には、早めに耳鼻科を受診するのが良いでしょう。

  

● 中には恐ろしい病気が隠れていることも

耳鳴り、難聴、めまいを併せ持つことに加え、手足のしびれ、舌のもつれ、ものが二重に見えるなどの症状があるときは、脳梗塞や脳腫瘍、脳血管障害などを疑います。疑わしい場合、専門医による画像診断をして問題が無いかを確認する必要があります。

耳鳴りとめまいに伴い、激しい頭痛、意識障害、麻痺などが起こっている場合は、急いで脳神経外科などの専門医にかかった方が良いというサインです。症状が悪化するようであれば、救急へ連絡し、症状を伝え、専門家の指示を仰ぎましょう。

  

● 自律神経や心の病気からくる耳鳴り・難聴

自律神経失調症では、フワフワした感じのめまいや立ちくらみ、耳鳴り、頭痛や肩こり、不眠を訴えることがあります。他にも緊張やストレスがきっかけでこれらが起こることがあります。このときの耳鳴りは、“頭全体で鳴っている感じ”が強くなります。
またパニック障害やうつ病でも起こりやすいと言われています。この場合、動悸や、発汗、しびれ感、強い恐怖感なども伴う事があります。

東洋医学の観点からみた耳鳴りとは

漢方

  

● 「腎」

東洋医学では“耳”の働きを『腎(じん)』が支配しています。この腎は、発育と成長、体内の水分代謝に関わります。加齢によりこの腎の気は不足していき、耳の働きに悪影響を与えます。腎が関係している耳鳴りは「ジージー」と低温が鳴り響く耳鳴りが起こります。

  

● 「肝」

東洋医学では血や気の巡りは『肝』(かん)が支配しています。筋肉に血液をまわすのも肝の働きによります。肝の働きが悪くなると自律神経のバランスを崩し、筋への血流も不足。このとき『キーン』とした強い高音の耳鳴りが起こります。

東洋医学の治療では、これらの腎や肝の気を調整したり、耳周りにある効果の高いツボに鍼やお灸、指圧をすることで改善させる治療をしていきます。

耳鳴りに効く万能なツボとは?

耳

  

● 「聴宮(ちょうきゅう)・耳門(じもん)・聴会(ちょうえ)」

耳の穴の前側にある小さなやわらかい突起の少し前で、口を開けたときにくぼみができるところを「聴宮」と言います。この聴宮の少し上が「耳門」、少し下が「聴会」です。いずれも、耳鳴りや難聴に効果的とされるツボです。この3つのツボに指を当てて、耳を挟むようにVの字を作り大きく回します。耳の周りには沢山のリンパ節があります。ツボを刺激しながらリンパの巡りも良くし耳鳴りを改善していきます。

  

● 「翳風(えいふう)」

耳たぶの裏にある大きなくぼみの部分です。耳鳴り、難聴、めまいなどに効果的とされています。

  

● 「中渚(ちゅうしょ)」

手の甲の薬指と小指の関節の間で、やや手首寄りのくぼみにあります。耳鳴りを治す代表的なツボになります。このツボは、消しゴム付きの鉛筆の消しゴムがついているところなどでじんわり押すのがおススメです。ジーンと響く感じがあると効いている証拠。

耳鳴り改善に効く!ライフスタイルあれこれ

野菜と女性

ライフスタイルを意識することで、耳鳴りの改善に繋がることも。すぐに取り入れることができる改善ポイントを最後にご紹介していきます。

  

● 半身浴

早寝早起きで体調を整えて、ぬるめにお湯で半身浴がオススメです。身体を温めてリンパや血行を良くすることで新陳代謝が促進されます。肩首をすくめたりおとしたりしながら脇を開くストレッチにより、血流やリンパも促進されます。ストレッチをするときは呼吸も吐く方を意識しながらゆっくり大きく行いましょう。ストレス発散にもなり、自律神経のバランスも整いやすくなります。

  

● 食生活の改善

耳への血流、末梢神経の代謝を促すことが耳鳴りの改善につながります。
末梢神経の代謝を促すために必要なビタミン群を積極的に食事に取り入れましょう。
代表的なものとしては、魚介類、魚卵、レバーなどです。魚卵はコレストロールが多いので高脂血症の人は取りすぎに注意しましょう。レバーも過剰になりすぎず1日40グラム程度がおススメです。ビタミン群に合わせてたんぱく質、ミネラルなどを含む食材を組み合わせてバランスの良い献立を意識しましょう。外食やインスタント食品だけでは栄養不足を招くので、体調管理のためにも外食が増えるときは、ヨーグルトや牛乳、野菜ジュースを添えるなどし、バランスの良い食生活を工夫してきましょう。

オススメ食材

ビタミンB群: いわし、さんま、かつお、しじみ、あさりなど
たんぱく質:納豆、豆腐、卵、牛乳、
ビタミン・ミネラル類 緑黄色野菜、きのこ類、海藻類

また、東洋医学的な考えだと、肝タイプは辛すぎるものを控えて、酸味や苦みのあるものを。腎タイプは、塩辛いものを控えて、温かいもので黒い食材を使うと良いと考えられています。

  

● 「タバコ」「アルコール」「コーヒー」などの嗜好品について

血液、リンパ液の巡りを良くするためには、当然生活習慣も気を付けなくてはなりません。
まずタバコですが、こちらはニコチンが含まれるので血管を収縮させてしまいます。またアルコールについては、嗜む程度でしたら血行を良くしますが、摂取しすぎると二日酔いになり、めまいや耳鳴りを引き起こしがちです。コーヒは神経を興奮させるカフェインが含まれています。カフェインの摂取が増えると、精神的な不安を募らせることがあります。それにより耳鳴りも招きやすくなるので、こちらの摂取についても過度にならないように気を付ける必要があります。ノンカフェインのラベンダーやカモミールなどリラックスを促すハーブティーなど取り入れるのがオススメですよ。

いかがだったでしょうか?
今や多くの人が患っている「耳鳴り」ですが、中には危険な病気が潜む可能性もあります。おかしいなと思ったときは自己判断せず、一度病院で診てもらうのが賢明ですね。

横山由美子

横山由美子

ライター
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鍼灸・マッサージ治療室「ファファラ 恵比寿店」代表.鍼灸(しんきゅう)・マッサージ師の国家資格と、排泄(はいせつ)機能指導士の資格ももつ。2008年に開業。ツボの押し方やセルフお灸法、便秘対策の運動指導も行う。 http://homepage3.nifty.com/farfalla/
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